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2- オリーブの樹ジャーナル

「日本の現実を見ています」

この間の安倍暗殺事件は、驚かされました。この国の一人ひとり、特に安倍政権に成って以降の政策で報われない人々が生活のしづらさにマグマのような憤怒や激情を抱えている現実を実感する思いでした。この被疑者の行為の原因こそ裁かれるべき政治社会問題です。統一教会の今も続くあくどい現実と自民党の癒着と利権の宗教政策がはっきり社会へ伝わって欲しいです。安倍元首相の死によってさらに安倍路線が踏襲され、憲法改悪、軍事国家化、独占企業優遇と対米依存がさらに深まることを危惧します。安倍批判や少数意見がますます「非国民」のように扱われないように発言し続けることの重要性を強く感じます。

「民主主義国家でこんな殺人は許されない」とマスコミ政界はじめ全国民的規模で語られています。その中身が安倍元首相の讃歌、英雄化と一体に語られているところに疑問を感じます。「犯人は安倍元首相が宗教団体と関係があると思い込み」という表現ひとつに既に公平さを失った見方が振りまかれています。「思い込み」ではなく、「関係があったと判断し」ならまだいいのですが既に事実を歪曲した報道の仕方だと思いました。日本の民主主義を本当に考える機会として欲しい。民主主義の中身の無い形式だけの様々な社会のあり方が問われねばと思います。この事件の原因を掘り下げながら少なくとも政府に対する反対意見や政策がもっとおおっぴらに庶民の心に届くような日本であって欲しいです。

また、参議院選挙は、誰もが予想したとおり「安倍事件」で自民党有利に作用しました。でも社民党が福島さんの当選と2%をクレアーした事、沖縄から伊波洋一さん、東京から山本太郎さんが当選したのは嬉しいです。選挙は、日本の風土や歴史的文化を反映して自民党有利ですが、やはり合法的にしっかり選挙を捉えて戦う必要を感じます。昔は無視して戦った時代でしたが。今回の教訓は、野党共闘を真剣に考える重要性が益々問われた事を示しました。選挙に全てを収斂させるということではありませんが戦略的な見通しの下にしっかり野党共闘をつくりあげる必要を多くの友人たちが語り合っていることでしょう。政党は政党として活動するとしても、政党の側も共闘のあり方を考え直す必要があると思いました。たとえばですが、「野党共闘」は個人を基礎にした積み上げが必要と思います。地域にとって、もっとも相応しい人を予備選挙で選び統一候補として地域住民主権を獲得して行くような戦い方を政党が支えるような形で進んで欲しいとこの壊れつつある社会の変化を夢想しています。

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